この事業は終了しました
静岡県ゆかりの音楽家・グランシップ登録アーティストは県内の小学校・特別支援学校等でアウトリーチ活動を行っています。
子どもたちにより良い音楽体験を届けるため、年2回の研修を実施しています。
グランシップ登録アーティストについてはこちら
2025年度アウトリーチ開催レポート 【6~10月】 【11~1月】
開催レポート
4/21(火)第2期グランシップ登録アーティスト研修【ゲスト講師:セレノグラフィカ 隅地茉歩さん】
第2期グランシップ登録アーティストの3年目のアウトリーチ公演に向けて研修を実施しました。
参加者:フィオリーネ、Flautie(フラウティエ)、フルートアンサンブルBouquet(ブーケ)
講師:グランシップ登録アーティスト事業アドバイザー 坂元勇仁さん(レコーディングディレクター)、花田和加子さん(ヴァイオリニスト)
ゲスト講師:セレノグラフィカ 隅地茉歩さん
活動最終年を迎えるにあたり、改めて自分の中でアウトリーチがどのような位置付けなのか、子どもたちに伝えたいことや自分が大事にしていることは何か、原点に立ち返ってもらいたいという両アドバイザーの想いのもと、敢えて音楽とは異なるジャンルであるコンテンポラリーダンスの分野で、長年に渡り精力的にアウトリーチ活動をされているセレノグラフィカ 隅地茉歩さんをゲスト講師としてお迎えしました。
(セレノグラフィカさんについてはこちら)
-------------------------------------------------------------------------------
まず初めに、茉歩さんがダンスを、そしてアウトリーチを始めたきっかけのお話から。
続いて参加者全員の自己紹介。この日は全員が自分のニックネームを書いたシールを胸に貼って参加しました。
そして研修前半のメインである模擬アウトリーチがスタート!
最初は「ダンスの手洗いうがい」=準備運動として、耳や鎖骨、肋骨などを順番にほぐしていきます。
次に全員で大きな円になり、バンザイの動きしながら一人ずつ名前を言い、全員で復唱していきます。
この時点で何か一体感のようなものが生まれてきました!
大きな円のまま音楽に合わせてリズム体操にトライ。
茉歩さんの声掛けによって、あるコツをつかむと一気に身体の動きが変わり、リズムに乗る楽しさが増していきます。
次に部屋全体をランダムに歩いたり、スキップしたり。音楽が止まると同時にストップ!
ストップするときに「片手を上げて」「片足を上げて」「両足を上げて」と、だんだん難易度が上がっていきます。
そして「自分の膝と膝を合わせる」「自分の膝と誰かの膝を合わせる」「そのまま音楽に合わせて動く」と、思いもよらないリクエストが!
みんなで協力しながら実践し、不思議な動きに自然と笑みがこぼれます。
小休憩を挟み、茉歩さんの真似をしながら、腕だけで踊れるワルツの振りにチャレンジ。
最初は無音、その後音楽に合わせて繰り返していくと、いつの間にかダンスになっていきます。
最後に一つの円になって一曲を踊り切り、それぞれの決めポーズでフィナーレ!
そしてプログラムの締めくくりに、茉歩さんから参加者一人ひとりへ、大切なメッセージが届けられました。
-------------------------------------------------------------------------------
研修後半は、茉歩さんによるお話とアーティストの皆さんからの相談タイム。
まずはセレノグラフィカさんがアウトリーチにおいて特に大事にしていることについてのお話。
・謎があること(興味を持たせることを随所に散りばめる)
・参加者がどんな人たちかを察知してメニューを変える(勇気が必要だがやってみる価値はある)
・言葉選びの大切さ
・踊らせようとするのではなく、気が付いたら身体が動いているという状態に導いていく
(例えば、ダンスが苦手な子が知らない間に笑顔で動いていた、という状態)
といったことが語られました。
続いて模擬アウトリーチについての解説。
・最初の段階でどんな子どもたちかを察知し(動物として匂いを嗅ぐような感覚)、
子どもたちが「この人と一緒の時間を過ごしたい」と思えるような導入を行うこと
・アクティビティ中は、何を答えても優劣がつかないようなお題を投げかけ(好きなおにぎりの具、生まれ変わったらなりたい動物等)、
子どもたちを決して評価の対象にしないこと
・子どもたちがより楽しめるような声掛け(言葉)を突き詰めること
・ちょっと難しいことにチャレンジしてもらうこと
など、一つひとつの要素に緻密なアプローチが組み込まれていました。
これまで約870校!の学校でアウトリーチを行ってきたセレノグラフィカさんですが、まだまだやりたいことが出てくるそう。
子どもたちとの幸せな体験がアウトリーチの現場に立ち続ける喜びとなっており、子どもたちへ「届けに行く」活動でありながら、子どもたちから「受け取る」ことがたくさんあること、それを登録アーティストの皆さんも意識してもらえれば、といったことが語られました。
最後にアーティストの皆さんからの相談タイム。
茉歩さんだけでなくアドバイザーの花田さんと坂元さんも交え、意見交換が行われました。
講師陣の柔軟な発想や新たな視点によるアドバイスは、アーティストの皆さんにとって大きな刺激となったようでした。
グランシップ登録アーティストとして最後の1年、アーティストの皆さんがどのように変化し、どのようなアウトリーチを展開していくのか、期待が膨らむ研修となりました。