各種事業アーカイブ


この事業は終了しました

伝統芸能の継承
上質で多彩な鑑賞
開催レポート
伝統芸能
能楽

能楽ははじめて!という方におススメ。
グランシップ静岡能 能楽入門公演
「平家物語」からの演目「清経」のダイジェスト版もみどころです

日時 2012年9月23日(日)14:00開演

*当選ハガキとチケットの引き換えは13:00より開始
会場 中ホール・大地
全席指定 
料金 1,000円 ※往復はがきでの事前申込制、応募者多数の場合は抽選
主催 (財)静岡県文化財団、静岡県、静岡県能楽協会、静岡新聞社・静岡放送
共催 財団法人観世文庫
協力 (株)紺文
問合せ グランシップチケットセンター TEL054-289-9000


「清経」

グランシップが毎年恒例として開催している「グランシップ静岡能 能楽入門公演」。

公演前には観世流能楽師が分かりやすい解説をしますので、能楽を初めて観る方におススメの公演です。
「平家物語」から「清経」のダイジェスト版を上演。

7/9、7/23、8/6には「能楽一日体験教室」も開催します。 【終了しました】
詳しくは下記をごらんください。
https://www.granship.or.jp/audience/boshu_shien/index002.html#p016

【当日券について】
開演後、空席がある場合のみご入場いただけます。

「清経」あらすじ

平清経の家臣・粟津三郎(ワキ)は、密かに九州より都へと戻ります。源氏に追われた平家一門は、安徳天皇を奉じて都を落ち、西国へと逃れますが、続く負け戦に、清経は前途を儚んで入水し果ててしまいます。粟津三郎の帰京は、清経の形見を残された妻に届けるためであったのです。清経の死を聞いた妻(ツレ)は、「討ち死にならばともかく、私を残して身を投げてしまうとは恨めしいこと」と嘆き悲しみ、形見にと残された清経の遺髪を返して涙ながらに妻は暫しの眠りにつくのです。やがて、妻の夢枕に清経(シテ)が姿を現わします。妻は夢の中で会えたことは嬉しいけれど、何故自分を残して逝ってしまったのかと恨み言を言い、清経はどうして形見を受け取らなかったのかと恨みを述べ、互いに涙するのでした。清経は妻を慰めるように語り始めます。「平家一門は再起をかけて宇佐八幡宮に祈願をしたが、御託宣は平家を守る神などいないというものでした。神仏にまで見放された運命に絶望し、月の夜、柳ヶ浦に浮かぶ船の上で笛を吹き今様を詠うと、西に傾く月に自分も西方浄土に迎え給えと、念仏を唱え身をなげたのだ」さらに清経は、死後も修羅道に落ちて闘わなければならない苦しみを訴えますが、やがて仏力により成仏を果たしたことを告げるのでした。

平成24年度の「グランシップ伝統芸能シリーズ」について

24年度の「グランシップ伝統芸能シリーズ」のテーマは「源平の争乱時代」。
平家物語にも描かれている、およそ10年間のエピソードに関連した演目を上演します。
史実を軸に、最小限の表現方法でそのテーマに焦点をあてる能、史実に独自の解釈やエピソードを挿入し、舞台としてその時代を情感的に表現する歌舞伎。
史実を取り巻くフィクションとして、家族の悲劇や死生観を独自に表現した文楽。
今回の「グランシップ伝統芸能シリーズ」は同一演目を見比べることはもちろん、能・歌舞伎・文楽のそれぞれの芸術が源平時代という時代を独自にどのようにとらえ、表現しているかに注目していただきたいと思います。
歴史上の主役である源頼朝や平清盛は芸術の世界では重要視されません。芸術上の主役となるのは、滅亡した平家の武将や、悲劇的な運命をたどった女性、またはその時代を生きていたであろう庶民たちです。
敗者や弱者、滅びというものにスポットを当てるという日本の芸術の独特な考え方は、能・歌舞伎・文楽に共通した美学かもしれません。

そんな視点で日本の伝統的な舞台芸術を楽しんでみてはいかがでしょうか。

開催レポート

「グランシップ静岡能 能楽入門公演」終了しました

2012年09月24日(月)

今年で13回目の実施となった「グランシップ静岡能 能楽入門公演」が9/23に開催されました。
この日はあいにくの天気だったにもかかわらず、たくさんのお客様がご来場くださいました。

開場前から、チケットを引き換えに長い列が。

この「能楽入門公演」は、能をはじめて観るという初心者の方でも参加しやすく、入場料は1000円、また内容も丁寧な解説があるので、毎年大変人気の公演となっています。

今回も第1部では、3カ月間お稽古をした小学生から大学生が謡や仕舞を披露。

2部では、山階彌右衛門先生が、ダイジェスト能「清経」を分かりやすく解説してくださいました。

実はこれがこの公演の人気の秘密。
上演中に山階先生がストップをかけて、今どんな場面なのかを説明してくださいます。
そして、そのあとどうなるのかも教えていただけるので、出演者のどこに注目したらいいかが分かります。
能の公演では、上演中にストップをかけるなんてまずあり得ません。

グランシップでは、難しいと思われがちな能楽を、できるだけ多くの方に観ていただきたく、演出に工夫をしています。

また、ロビーでは能面の展示も。

もちろん手にとってご覧いただきました。

なかなか近くで観る機会のない能面に、こどもたちも興味津々でした。

また、「グランシップ伝統芸能シリーズ」では、お着物でご来場の方にプレゼントをご用意しています。

次回は、10/14「人形浄瑠璃 文楽」。

こちらも是非お楽しみに★





「わくわく能楽教室」お稽古いよいよ佳境へ!

2012年09月11日(火)

6月から始まった「わくわく能楽教室」。
小学生から大学生まで毎回稽古に励んでいます。

そんなお稽古も9/23の本番まであとわずか。
いよいよ各自が披露する演目をメインに取り組んでいます。

いつものリハーサル室に、実際の能舞台の大きさのスペースをつくり、地謡もスタンバイしてもらって仕舞を練習しました。

今回は山階彌右衛門先生がお稽古をつけてくださいましたので、山階先生からも細かい指導が入ります。

他の人たちも指導に耳を傾けて真剣。

小学生も負けていません。

何度も何度も繰り返して指先まできれいに見えるように。

お稽古生の成果は9/23「グランシップ静岡能 能楽入門公演」で観覧ことができます。
こちらは事前申込制で、たくさんの応募をいただいたため抽選となりました。
お申し込みいただいたみなさんには、すでにお葉書でご連絡をしています。

運よく当選された方はお楽しみに!
数か月のお稽古だけとは思えないほどの舞台を披露します。





「能楽一日体験教室」3回目終了しました!

2012年08月07日(火)

9/23に開催される「グランシップ静岡能 能楽入門公演」に関連して開催していた「能楽一日体験教室」の3回目が終わりました。
今回は「清経」がテーマ。

写真をお見せしながら物語の流れをお話したり、衣装についての解説もありました。
本当の武士は鎧を着ていますが、能を演じる中でそれは難しいので、鎧に見えるような衣装にしているとのこと。

烏帽子は少し曲げていますが、源氏平氏によって右に折るか左に折るかが違うそうです。

9/23「グランシップ静岡能 能楽入門公演」も、解説を交えながらのとてもわかりやすい公演ですが、さらに理解を深めるためにもこのよう講座に参加するのもオススメです。
「能楽入門公演」は往復はがきでのお申し込みで、応募期限は8/15.
お早めにご準備くださいね。

また、公演当日の第1部で発表するために、能や謡のお稽古をしている参加者の皆さんも本番に近付いてきて一生懸命お稽古に取り組んでいます。






「能楽一日体験教室」第1回目開催しました!

2012年07月10日(火)

9/23の「能楽入門公演」にむけて、わくわく能楽教室のお稽古が進んでいるところですが、今年は特別に「能楽一日体験教室」を開催することになりました。

お稽古には参加できない大人の方や、一日だけならちょっと体験してみたいという方におススメです。

講師は山階彌右衛門先生。
第1回目のテーマは、来年1/23にグランシップで開催される「グランシップ静岡能」で上演する「俊寛」について。

グランシップでは6/26に「国立劇場 歌舞伎鑑賞教室」で「俊寛」を上演しました。

そもそも俊寛とはどういう人物だったのか、なぜ流刑されてしまったのかなどを分かりやすく教えていただきました。
また、先月に山階先生がはじめて「俊寛」を演じられたときの写真もお見せしながらの解説でした。

時折謡も交えながら、あらすじを順に紹介していただきました。

途中では参加者のみなさんも一緒に。


先生にならって、謡を体験しました。
とても単調なだけに、それだけ俊寛の感情をあらわすのが難しいということ。

最初の「ときを~」という3文字で人生観までもを表現するそうです。
参加者のみなさんも、先生のうたいかたで伝わってくるものが変わってくるのがはっきりと分かることに驚いていました。
こういった奥深さが、能の魅力かもしれません。

最後に鬼界ヶ島に赦免状を読むシーンのところも紹介。

「俊寛」の演目は、大切な扇を舞台に落とすシーンがあって珍しいとのこと。
ちょっとした事を知るだけで、本番の面白さが何倍も変わってきますよね!

「能楽一日体験教室」は、あと2回行われます。
毎回テーマを変えていますので、1回ずつの参加も大歓迎です。





今年も「わくわく能楽教室」開講しました!

2012年06月12日(火)

今年もいよいよ「わくわく能楽教室」が開講となりました。
はじめて能楽を体験する、小学4年生から大学生までの23名が、第1回目のお稽古に参加しました。
最初は緊張している様子でしたが、観世芳伸先生のお話をきいて、少し表情が和らいできました。

お話の後はさっそく、お稽古がスタート。
一列に並んで、床をドンと鳴らします。これもリズムをとる一つの方法。

続いて、能の特徴的な摺り足。

少し腰を落として、ずずっと床を削るように歩きます。
せっかくきれいな足袋をはいているので足元も美しく。
はじめはつい下を向いてしまいますが、何回か繰り返すうちに正面を見て歩けるようになってきます。

前に進んだり、後ろ向きで歩いたり・・・。
スピードも速くなってきて、先生についていくのも大変。

続いて謡。
今日は「老松」という謡の最後の一節をうたってみました。

先生の手に合わせて音階をとります。独特の音階や声の出し方に最初は戸惑っていましたが、大きな声を出してうたいました。

次は心をこめてうたう方法。「老松」はおめでたい時にうたう謡なので、心の中でおめでとう!という気持ちを込めながらうたうと、その前にうたった時よりすごく良くなって聞こえました。

わずかな時間でも技術がアップ。

これから約3カ月間、いろいろなお稽古を行って9月23日の「グランシップ静岡能 能楽入門公演」の本番で謡と仕舞を発表します。

観覧希望の方は、7月1日より往復はがきでの申し込みを開始します。
毎年抽選になるほどの人気ですので、当選された方は本当に幸運です。

ちなみに「グランシップ伝統芸能シリーズ」のセット券を購入いただけると、確実に手に入りますよ。

ページの先頭へ