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「ことばのまわり ~船とゆく~」 乾 久子
2021年3月1日(月)~ 2021年9月13日(月)
会期中のグランシップ開館時間にご覧いただけます。
※一部展示は5/21(金)~
※休館日を除く。休館日はこちら。
乾 久子 -いぬい ひさこ-
1958年 藤枝市生まれ 浜松市在住
静岡大学卒 東京学芸大学大学院修士課程修了
イメージからイメージへと広げていくドローイングを制作の基本とする。
オイルバー、刺繍糸、水性クレヨン、色鉛筆、アキーラ絵具など多様な素材を使って、ある時は繊細にある時はおおらかに日々描き続けている。国内外での個展グループ展多数。
2008年にくじびきドローイングワークショップを発案。言葉と絵のリレーで美術と社会をやわらかくつないできた。2015年、2016年「めぐるりアート静岡」に参加。その後、全国で展開している。
http://hisakoinui.com「乾久子の仕事」
http://kujidoro.net 「くじびきドローイングのすべて」
めぐるりアート+ キュレーター白井嘉尚による作家紹介
乾久子の活動には三つの軸が見てとれます。一つは自ら描くドローイング。次に「くじびきドローイング」ワークショップ。そして、公開を前提とした往復書簡など言葉や写真によって想念を伝える表現です。
ドローイングとは、あらかじめ決められたゴールをもたず、描画材を手に線や色やイメージがわき上がるがままに描く素描のこと。
そして言葉。
言葉は、乾のすべての活動の根源です。それは明確な意味をともなって表れたり、「くじびきドローイング」のように、意味と無意味そして言葉とイメージとの境界で遊んだり、普通の意味では言葉とはいえない、なにかの徴(しるし)あるいは身ぶりのようなものもあります。
乾は、このコロナ禍で飛び交う、警告や悲鳴に似た「強い言葉」に毎日切りつけられるように感じたという。本展のテーマ「ことばのまわり」とは、そんな自分のための、あるいは私たちのために、やわらかな言葉をさがし求める営みなのかもしれません。
(めぐるりアート+キュレーター 白井嘉尚)