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貼り絵、ダンス、写真。人と人がアートでつながる3つのワークショップ。
令和3年につなげるための「グランシップ 誰もがWonderfulアート」ワークショップ

日時 2020年8月29日(土)・30日(日)、9月5日(土)・6日(日)
会場 8月29日(土)・30日(日)、9月6日(日):6階展示ギャラリー
9月5日(土):6階交流ホール
料金 参加無料 ※事前申込制
主催 公益財団法人静岡県文化財団、静岡県
後援 静岡県教育委員会
問合せ グランシップチケットセンター TEL.054-289-9000

 
 
 
 
 
 

■開催にあたって 
「グランシップ 誰もが Wonderful アート」は、障がいの有無を超え、誰もが持つ豊かな感性や表現の素晴らしさを感じることができる場になることを願い開催されてきました。
本年は、「目をつむる」というちょっとした仕草の写真で、いろいろな人がともに暮らしていることを表す成実憲一さんの写真展と、障害者支援施設「止揚学園」の創設者、福井達雨氏の四男として生まれ、幼時から重度の障がい者とともに暮らした経験をもつアーティスト、福井揚さんと止揚学園の子どもたちとの作品展。それに県内特別支援学校の生徒・児童による「ウィズハート展」を重ね合わせて臨む予定でした。
4月、新型コロナウィルス感染拡大を受け、同展は次年度に延期としました。しかし延期とは、よりよい「グランシップ 誰もが Wonderful アート」に向けた準備期間に他なりません。グランシップでは、ポストコロナに思いをはせ、ダンサーとして国際的な活動くり広げながら障がい児を交えたワークショップにも取り組まれている岩下徹さんもお招きし、ささやかな、しかし安全に、そして安心して参加できる三つのワークショップを実施いたします。

白井嘉尚(本ワークショップコーディネーター、静岡大学名誉教授)

アート⇔他者を思いやる力:親子で貼り絵を楽しもう!  ※終了しました。
講師:福井 揚
(コーディネーターの白井嘉尚さんが福井さんのスタジオを訪問したレポートはこちらから!)
 
布を使って貼り絵を制作。一人ひとりの作品が集まると大きなひとつの作品に!
講師、そして止揚学園の生徒の作品を前にギャラリートークも。
アートの楽しみ方を、体験しながら学ぶワークショップです。
(展示作品は10:00~15:00まで、どなたでも自由に鑑賞いただけます。)

日時:8月29日(土)、8月30日(日) 各日10:00~/13:30~

会場:6階展示ギャラリー
対象:中学生以下のこどもとその保護者(障がいの有無は問いません)、特殊教育・美術教育に関心のある教員・学生
事前申込制/各回約10組

<止揚学園について>
1962年滋賀県近江八幡市で創立された障がい者支援施設。1966年に東近江市に移転し、
現在は知能に重い障がいのある仲間38人、職員、その家族の約100人が共に生活している。
「止揚」とは哲学用語で「二つの相反するもの同士を、より高みで統合、発展させていく」という意味を持つ。
知能に重い障がいのある仲間たちと、知能に障がいがないとされている人たちが、一人一人の尊い生命を認め合い、優しい心と心がつながる社会が来ることを信じ、ともに歩んでいくことを目指している。

今、人と人がつながるための即興ダンスワークショップ
講師:岩下 徹、演奏:原 大介(ギタリスト)

障がいの有無も、ダンス経験も関係なし!
即興的な動きで心も体もリラックスしながら、「離れていてもつながる」あり方を探っていきます。

日時:9月5日(土) 
【午前の部】10:30~11:30→受付終了 
【午後の部】14:00~15:00→親子での参加受付中!
〈振り返りの時間〉15:00~16:00 
※午前、午後のいずれかを選択
※〈振り返りの時間〉は大人のみ、自由参加となります。

*14:00の回の大人のみでの参加は受付終了しました。(2020.8.21)
*10:30の回の親子での参加は受付終了しました。(2020.8.22)
*大人のみの参加は、午前・午後ともに締め切りました。(2020.8.29)

会場:6階交流ホール
対象:①小中学生の親子(障がいの有無は問いません))
   ②一般:障がい福祉・教育関係者、「インクルーシブ教育」を学ぶ学生 
    ※②の方は〈振り返りの時間〉に是非ご参加ください。
   
事前申込制/各回20名

目をつむるスタジオ~令和3年「目をつむる写真展-つむるつながる」に向けて~
講師:成実 憲一
 
その日偶然出会った人同士で、目をつむった写真を撮ったり、撮られたり。
ともに目をつむり、見えないつながりを感じてみましょう。
撮影した「目をつむる写真」はプリントしてお渡しします。
また、会場内では過去に各地で撮影した「目をつむる写真」をご覧いただける「令和3年に向けた 目をつむる写真展(10:00~16:00/入場無料)を開催。どなたでも自由にご鑑賞いただけます。

日時:9月6日(日) 10:00/11:00/13:00/14:00/15:00
   ※1時間毎の入替制、申込時に希望の時間をお伝えください。
会場:6階展示ギャラリー
対象:どなたでもご参加ください。
事前申込制/各回7名

〈お申込みのお客様へのお願い〉
・ワークショップはすべて事前申込制です。
・発熱又は風邪の症状がある方は、ご来場をお控えください。
・乳幼児以外のマスク着用、手指のアルコール消毒にご協力ください。
・会場での非接触体温計による検温、新型コロナウイルス感染が発生した場合に備えるため、代表者のお名前と連絡先の記入にご協力をお願いします。
・新型コロナウイルス感染症の拡大状況に応じて、急遽ワークショップの内容を変更・中止する場合があります

福井 揚(ふくい よう)

障がい者支援施設「止揚学園」創設者、福井達雨氏の四男として滋賀県に生まれる。幼時から止揚学園に入園する仲間たちとともに生活し育つ。1999年に渡米。ネブラスカ州立大学リンカーン校にて陶芸を専攻。2005年にカンザスシティ・アートインスティチュート陶芸学科を卒業。2008年、ネバダ州立ラスベガス大学彫刻学科大学院修了。その後、ニューヨーク他で活動。2013年に帰国。現在、静岡県裾野市の十里木高原を拠点に活動。

岩下 徹(いわした とおる)

国際的な舞踏集団「山海塾」ダンサー。1957年東京生まれ。1983年ソロ活動開始。かつて精神的危機から自分のからだを再確認することで立ち直ったという経験を原点とするソロダンスは、等身大のからだひとつで立つことから始まり、場との交感から生まれる即興として踊られる。1989年より滋賀県/湖南病院(精神科)で医療の専門スタッフと共にダンスセラピーの試みを継続実施中。日本ダンスセラピー協会顧問。桜美林大学、滋賀県立総合保健専門学校非常勤講師。写真:清水 俊洋

成実 憲一(なるみ けんいち)

1971年京都市生まれ。「一般社団法人ヴァリアスコネクションズ」理事長。静岡大学教育学部美術科卒業。1995年からアート活動を始め、1996年から障がい者福祉に従事しながら、障がいのある人たちの表現を発信するアートギャラリーを開設したり、福祉とアートがまじわる展覧会やワークショップを企画。2015年から「目をつむる写真展」を開催。2017年から障がいの有無に関わらず誰でも気軽に参加できるカメラサークル「だれでもカメラ部」を主宰する。 (C)大野 仁志

開催レポート

9/5(土)・9/6(日)「グランシップ誰もがWonderfulアート」ワークショップを開催しました。

先週に引き続き、令和3年につなげるための「グランシップ誰もがWonderfulアート」ワークショップの後半戦にあたる2つのワークショップを9/5(土)・6(日)の二日間にかけて開催しました。

(8/29(土)・30(日)に開催した前半戦の様子はこちらから)

9/5(土)は、「今、人と人がつながるための即興ダンスワークショップ」を開催。

講師は国際的な舞踊集団「山海塾」のダンサー・岩下徹さん。

今回は、ソーシャルディスタンスを保った状態で、「離れていてもつながる」あり方を身体の動きを通して探っていくという試みです。

参加者は検温・消毒をし、講師から常に距離を保つよう説明を受けた後、ギタリストの原大介さんが奏でる柔らかなギターの音色に合わせて体を動かしました。

岩下さんは身振りを交えながら、「体全体で柔らかな線を描くように」、「音を感じてそれを受けながら」と、イメージがしやすい言葉で、身体の自然な動きを導きます。

ゆったりした動きで十分にリラックスした後は、「距離の離れた相手の体を動かす/動かされる」動作や、長いゴムを使った動きで、距離や言葉を超えて交流する方法に挑戦しました。

岩下さんは、「自分の体の中にある強弱を感じ、その時に捉えた感覚を素直に出してほしい。」と語り、その言葉に参加者の皆さんはのびやかな動きで応えました。

午後の部終了後にはワークショップの振り返りを行いました。

まず、岩下さんが今回のワークショップの理想像を「『何もない空間』に集まった人と人が同じ空間を共有することで、多様な身体が交流する。それは決して狙ったものにはならないが、参加者の身体から生まれてくる『立ちのぼるもの』を待つことが大事」と語りました。

参加者からは「聴覚障がいを持つ方とパフォーマンスをする場合はどんなことに気を付ければよいのか」、「空間を活かす動きの大切さを知った」等、積極的な発言や質問が交わされました。参加者は「今ここ」でしかできない関係性や、そこから生まれる身体の動きを体験したワークショップとなりました。

9/6(日)は「目をつむるスタジオ」と「令和3年に向けた目をつむる写真展」を開催。

今回の写真展は当初開催を予定していた展覧会「グランシップ誰もがWonderfulアート」で、アーティストの福井揚さんとともに、展示をしていただく予定だった成実憲一さんの次年度に向けたプレ展示です。

成実さんは、障がい者福祉に従事しながら福祉とアートをつなげる活動に取り組んでいます。アートで社会に働きかける成実さんの活動のひとつが各地で行ってきた「目をつむる写真展」。2016年には「めぐるりアート静岡」でも静岡を舞台に「目をつむる写真展」を開催。今回はその時に撮影したものも含めた過去の「目をつむる」写真が映像とプリントで展示されました。

大きく投影された写真に映るのは、世代・職業・性別・国籍など様々なバックグラウンドを持つ人々。その目をつむった表情はとても表情豊か。プリント作品とともに展示された言葉「目をつむることは、ゆるすこと。」という言葉が表すような寛容で優しい気持ちに満ちた空間でした。

「目をつむるスタジオ」では、目をつむった写真を撮影。撮る側になったり、撮られる側になったりする中で、参加者からは「自分で撮るとその人とのつながりが増すようだった。」という感想も。

たった1日限りの展示でしたが、翌年が楽しみになるような展示でした。

来年の「グランシップ誰もがWonderfulアート」では、さらに内容を充実させて開催します。ぜひご期待ください!




8/29(土)・30(日)「グランシップ誰もがWonderfulアート」ワークショップ 「親子で貼り絵を楽しもう!」&プレ展示「アート⇔他者を思いやる力」を開催しました。

2020年08月30日(日)

グランシップでは毎年、障がいの有無を超え、誰もが持つ豊かな感性や表現の素晴らしさを感じ合うきっかけの場となることを願い、「グランシップ誰もがWonderfulアート」を開催してきましたが、本年は新型コロナウイルス感染症の拡大のため、止む無く中止となりました。

しかしながら、こうした状況の中でも文化・芸術によって人と人がつながる場を作りたいという思いから、当初展覧会を開く予定だった8月の終わりから9月はじめの週末に、3つの小さなワークショップの開催を決定しました。

(9/5(土)・6(日)に開催した後半戦の様子はこちらから)

8/29(土)・30(日)の二日間は、「アート⇔他者を思いやる力:親子で貼り絵を楽しもう!」を開催しました。

講師はアーティストの福井揚さん。福井さんは滋賀県にある障がい者支援施設「止揚学園」創設者である福井達雨氏の四男として生まれ、幼いころから止揚学園の仲間たちとともに生活し、海外での活動を経て、現在は裾野市のスタジオで陶芸や布など様々な素材を使って作品を制作されています。

参加者は、自己紹介後、福井揚さんと止揚学園の皆さんによる作品展「アート⇔他者を思いやる力」の会場内へ移動し、ギャラリートークを体験。福井さんから、作品の魅力やどのように作られたのかを聞き、これから作るものへのイメージを膨らめてから、いざ制作へ!

貼り絵のテーマは自由!参加者は、用意された様々な色・形・質感の布の中から、思い思いの布を選び、自由に貼り付けました。

貼り付けていく中で、思いがけない物語や風景が浮かんだり、大好きなものに見立てたり。同じ素材も、作り手によって全く違う使われ方で、作品に生かされていました。

そして貼り絵の完成後には、制作者が作品に込めた思いやアイデアを発表。他の参加者の作品からも発見があった時間でした。

講師の福井さんは「作品を作る上で大事にしているのは、完成ではなく、作る過程の中で気づくこと。答えが用意されていない中でも、自分の答えを見つけ、勇気を出して行動すること。」と語りました。参加者の皆さんは、作りながら「こんな風にしたい」という思いが生まれ、形にするという経験ができたのではないでしょうか。

グランシップでは、9/5(土)は「今、人と人がつながるための即興ダンスワークショップ」(講師:岩下徹、※小中学生の親子で、午後の部をご希望の方のみ申込受付中)、9/6(日)は「目をつむるスタジオ~令和3年『目をつむる写真展-つむるつながる』」に向けて~」(講師:成実憲一)を開催します。

いずれも事前申込制・参加費無料です。ご希望の方は、グランシップチケットセンターTEL054-289-9000(10:00~18:30)、またはWEBフォームでお申込みください。

写真:グランシップサポーター 三橋成美、静岡県文化財団職員





8/29(土)・30(日)「グランシップ誰もがWonderfulアート」ワークショップ 「親子で貼り絵を楽しもう!」&プレ展示「アート⇔他者を思いやる力」を開催しました。

2020年08月30日(日)

グランシップでは毎年、障がいの有無を超え、誰もが持つ豊かな感性や表現の素晴らしさを感じ合うきっかけの場となることを願い、「グランシップ誰もがWonderfulアート」を開催してきましたが、本年は新型コロナウイルス感染症の拡大のため、止む無く中止となりました。

しかしながら、こうした状況の中でも文化・芸術によって人と人がつながる場を作りたいという思いから、当初展覧会を開く予定だった8月の終わりから9月はじめの週末に、3つの小さなワークショップの開催を決定しました。

(9/5(土)・6(日)に開催した後半戦の様子はこちらから)

8/29(土)・30(日)の二日間は、「アート⇔他者を思いやる力:親子で貼り絵を楽しもう!」を開催しました。

講師はアーティストの福井揚さん。福井さんは滋賀県にある障がい者支援施設「止揚学園」創設者である福井達雨氏の四男として生まれ、幼いころから止揚学園の仲間たちとともに生活し、海外での活動を経て、現在は裾野市のスタジオで陶芸や布など様々な素材を使って作品を制作されています。

参加者は、自己紹介後、福井揚さんと止揚学園の皆さんによる作品展「アート⇔他者を思いやる力」の会場内へ移動し、ギャラリートークを体験。福井さんから、作品の魅力やどのように作られたのかを聞き、これから作るものへのイメージを膨らめてから、いざ制作へ!

貼り絵のテーマは自由!参加者は、用意された様々な色・形・質感の布の中から、思い思いの布を選び、自由に貼り付けました。

貼り付けていく中で、思いがけない物語や風景が浮かんだり、大好きなものに見立てたり。同じ素材も、作り手によって全く違う使われ方で、作品に生かされていました。

そして貼り絵の完成後には、制作者が作品に込めた思いやアイデアを発表。他の参加者の作品からも発見があった時間でした。

講師の福井さんは「作品を作る上で大事にしているのは、完成ではなく、作る過程の中で気づくこと。答えが用意されていない中でも、自分の答えを見つけ、勇気を出して行動すること。」と語りました。参加者の皆さんは、作りながら「こんな風にしたい」という思いが生まれ、形にするという経験ができたのではないでしょうか。

グランシップでは、9/5(土)は「今、人と人がつながるための即興ダンスワークショップ」(講師:岩下徹、※小中学生の親子で、午後の部をご希望の方のみ申込受付中)、9/6(日)は「目をつむるスタジオ~令和3年『目をつむる写真展-つむるつながる』」に向けて~」(講師:成実憲一)を開催します。

いずれも事前申込制・参加費無料です。ご希望の方は、グランシップチケットセンターTEL054-289-9000(10:00~18:30)、またはWEBフォームでお申込みください。

写真:グランシップサポーター 三橋成美、静岡県文化財団職員

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