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先端医療の分野でも大いに注目されているキーワードのひとつ「遺伝子」。
難病の遺伝子治療に期待する一方、遺伝子を改変された子を誕生させるのはちょっと…という方もいるでしょう。
今回のグランシップ文化講座では、午前の部は、“食べられる薬”になる野菜の研究を例に、遺伝子組換えを活用した医療技術について、午後の部は、ゲノム編集を利用した患者の治療と、ある特徴をもつ人間の作出、そしてそれらの生命倫理を紹介します。
先端医療について、まずは知ることからはじめ、一緒に考えてみませんか?
午前の部 10:30~
遺伝子組換えを利用した先端医療
コーディネーター・講師 今井 康之(静岡県立大学 理事・副学長 薬学部教授)
「遺伝子組換え」と聞くと食べ物や農業に活用されている印象がありますが、糖尿病に効果があるインスリン等、医療技術にも活用されています。現在、感染症の予防、治療のため、病原体を排除できる抗体を作って植物に抗体遺伝子を組み込み、“食べられる薬”になる野菜を作る研究を行っています。この講座では、普段知る機会が少ない遺伝子組換えを活用した医療技術の研究内容を紹介します。
ランチセッション 12:00~13:00
ランチセッション:無料
(講座申込と併せて受付。ランチセッションのみの受講はできません。昼食は各自でご用意ください)
午後の部 13:30~
ゲノム編集医療と生命倫理
講師 石井 哲也(北海道大学 安全衛生本部教授)
遺伝子を狙って様々な改変が出来るゲノム編集は幅広い分野で活用され、先端医療に向けた臨床応用も進んでいます。しかし、遺伝子疾患や難病に苦しむ患者の治療に役立てることができる反面、中国では「将来の子の福祉のために」遺伝子改変された赤ちゃんが作られ、世界的な議論を呼んでいます。この講座では、ゲノム編集の医療応用について解説するともに、技術的な課題、倫理問題、国内の規制の展望に関して解説します。
トークセッション 今井 康之×石井 哲也
コーディネーター・講師 今井 康之(静岡県立大学 理事・副学長 薬学部教授)
講師 石井 哲也(北海道大学 安全衛生本部教授)
グランシップ文化講座とは?
最先端の科学技術や社会問題などをテーマに文化を幅広くとらえた講座で、日本の第一人者が、若い人たちを中心に皆さんと将来を一緒に考えます。2017年3月に「人口問題から未来を発明する」と題し第一回を開催。その後、ゲノム、光、国際関係、地球温暖化と私たちを取り巻く様々なテーマを取り上げました。問題について漠然とした不安を案ずるのではなく、“知って、考える”ことで、“こうありたい”という明るい姿を描き、未来に向けた前向きな行動を実践するきっかけづくりへと繋げていきます。