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「グランシップ伝統芸能シリーズ」として、観世流能楽師が能楽の魅力や演目の見どころを実演を交えて解説する毎年人気の入門公演。
2020年に向けて、日本の魅力ある文化を改めて多くの方に触れていただくため、「日本を知ろう!」 をテーマに日本の伝統芸能を多角的に紹介します。
19回目を迎える今回は、源義経の家臣である佐藤忠信を主題にした能『忠信』を上演。
『忠信』は、全国的にみても上演機会が少なく、斬り合いの場面が印象的な見どころにあふれた演目です。
能面をつけない”直面”という演出にもご注目を。
手頃な料金で、はじめて能をごらんになる方、学生のみなさんにもオススメです。
ロビーでは、実際に手に取って付けることのできる「能面体験コーナー」をご用意しています。
記念撮影もお気軽にどうぞ!
【第1部】
・能楽教室参加者による謡、仕舞発表会
【第2部】
・観世流能楽師による能楽入門公演
解説/山階彌右衛門
「能楽についてのおはなし」(能、装束、楽器についての紹介)
「謡の体験」(安宅)
「忠信」解説、ダイジェスト能「忠信」 シテ坂口貴信
出演:山階彌右衛門、観世芳伸 他
★公演当日、お着物でご来場の方に先着でプレゼントをご用意しています。
「忠信」あらすじ
吉野山中に逃れた義経一行のもとに、今夜にも夜討ちがあると聞いた伊勢三郎義盛(ワキ)は、この旨を義経(ツレ)のもとに伝えに参じます。義経は、落ち延びることを決めますが、防ぎ矢もせずに落ちることは後代までの恥辱と、防ぎ矢をする者を義盛に選ぶよう命じます。義盛は誰に手も決め難く、義経は佐藤忠信を召し出し、防ぎ矢の任を命じます。義経より一人選ばれたことは忝いことと思いながらも、主君をはじめとして、皆々への名残惜しさに、不覚にも涙します。やがて一行の出立の時となり、防ぎ矢の任を全うし、必ずまた御供するようにとの言葉に、忠信は涙しながら見送ります。(中入)
やがて、夜更けに衆徒(僧兵・ツレ)達が押し寄せ、忠信は高櫓に駆け上がり、先ずこの矢を受けてみよと射ると、数多の兵が倒れます。忠信は刀を抜いて腹を斬ると見せかけて、高櫓の上より後ろの谷へ転び落ちます。敵の兵は忠信の首を取ろうと一度に駆け寄りますが、忠信は密かに偲び出て、兵を斬り払いながら跳び翔って、都を目指して急ぐのでした。