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開催レポート
音楽
クラシック

ロシアの巨匠とオーケストラによる、重厚なるチャイコフスキー音楽の世界。
ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ
(旧モスクワ放送交響楽団)

日時 2017年11月4日(土)15:00開演(14:30開場)
会場 中ホール・大地
料金 S席12,300円、A席9,800円、B席7,200円、こども・学生1,000円

≪10且28日(土)10:00より直前割引開始!≫
S席12,300円⇒9,840円
A席9,800円⇒7,840円
B席7,200円⇒5,760円
※こども・学生は1,000円です。
主催 公益財団法人静岡県文化財団・静岡県
後援 静岡県教育委員会、静岡市教育委員会
問合せ グランシップチケットセンター TEL.054-289-9000


ウラディーミル・フェドセーエフ (C)Oleg Nachinkin

チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ

指揮者界の重鎮、フェドセーエフが、チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)を率いて登場。ロシアの巨匠とオーケストラによるオールチャイコフスキープログラムをお楽しみください。
静岡だけの「三大バレエ~フェドセーエフコレクション~」もお聴き逃がしなく。

【芸術監督が語る、ここがポイント!】
歌うチャイコフスキー、踊るチャイコフスキー
「 交響曲『悲愴』は、チャイコフスキーの自信作。
心の奥底に忍び込むような美しいメロディーが、ときには重々しく悲しみに満ちて、またあるときには明るく軽やかなリズムにのって歌いつづけます。四つの楽章が、絵巻物のようにストーリーを描き出していきます。
オーケストラ・コンサートでは、交響曲を最後のステージに持ってくることが多いのですが、今回指揮のフェドセーエフさんは「悲愴」を初めに、そしてバレエ曲を次のステージにしています。まずは心の音楽を、そして踊る音楽で聴き手の心身を解放しようとしているのでしょうか。
出口から入って入口に向う、そんな異次元空間移動のワクワク感があります。」

■出演
指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ
管弦楽:チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)

■曲目
交響曲第6番ロ短調 作品74「悲愴」
【三大バレエ音楽~フェドセーエフ・セレクション~】
「くるみ割り人形」より 花のワルツ、葦笛の踊り、ロシアの踊り、終幕の踊り、アラビアの踊り、祖父の踊り、子守唄、情景・深夜~クリスマスツリー
「眠りの森の美女」より パノラマ・ワルツ
「白鳥の湖」より ポーランドの踊り、ナポリの踊り、スペインの踊り

【チャイコフスキー音楽の魅力を、様々な角度から新たに発見!】 ≪終了しました≫
「ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ」事前レクチャー
オーケストラ塾「朴久玲が語り、弾くチャイコフスキーの叙情」<ピアノ演奏付> ※事前申込制
朴久玲
ロシア留学経験を持つピアニスト・朴久玲(パククリョン)さんがロシアの歴史や風土に根差したチャイコフスキーの音楽の魅力をピアノ演奏を交えてわかりやすく解説します。
日時:9月2日(土) 14:00開講
会場:グランシップ 地下リハーサル室
参加料:一般1,000円、こども・学生500円(28歳以下の学生)

指揮:ウラディーミル・フェドセーエフ

1932年レニングラード(現サンクトペテルブルグ)生まれ。地元のムソルグスキー学校で音楽の教育を受けたのち、モスクワのグネーシン音楽アカデミー及びモスクワのチャイコフスキー音楽院のレオ・ギンズブルグ教授のもとで学ぶ。1971年、伝説的な指揮者であるエフゲニー・ムラヴィンスキーからレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団の客演指揮者として招かれたことをきっかけに、輝かしいキャリアがスタートした。
 1974年、モスクワ放送交響楽団(現チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ)の芸術監督及び首席指揮者に就任。以後40年を越えるパートナーシップを築いてオーケストラをロシアのトップクラスの楽団に育て上げ、世界ツアーを通じて海外での評価も確立している。
 フェドセーエフは、叙情的なロシア作品でも重厚なヨーロッパ作品においても、国民的特性を存分に引き出した演奏をすることで定評がある。ロシア以外でも、バイエルン、ケルン、シュトゥットガルトの各放送響、ベルリン・フィル、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ハンブルク・フィル、フランス国立管、フランス国立放送フィル、ベルギー国立管、チューリヒ・トーンハレ管、クリーヴランド、デトロイト、ピッツバーグ等欧米各国のオーケストラにも客演。1997年から2004年までウィーン交響楽団の首席指揮者も務め、ウィーンのムジークフェライン・ザールや海外で大成功を収めた。
 オペラの分野でも精力的に活躍しており、チューリッヒ歌劇場での数々のプロダクションに加えて、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、フィレンツェ5月音楽祭、ローマ歌劇場、ボローニャ歌劇場、モスクワ・ボリショイ劇場、サンクトペテルブルグ・マリインスキー劇場などの一流オペラハウスや音楽祭の指揮台に上がっている。
 また、チャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、スクリャービン、ショスタコーヴィチ、ブラームス、ベートーヴェン、マーラーや、オペラ、バレエ作品など、録音も膨大な数に及んでいる。
 フェドセーエフはこれまでの偉大な功績に対し、ロシア政府はもちろんオーストリア政府、ウィーン市、オーストリア・アカデミー、グスタフ・マーラー協会などから数々の賞を受賞。2012年9月にはロシア正教会の最高位、キリル総主教からセルギイー・ラドネジスキー最高位の勲章を叙勲した。
(写真撮影 Anja Köhler)

管弦楽:チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ(旧モスクワ放送交響楽団)

ロシアの最も輝かしいオーケストラとして知られるモスクワ放送交響楽団は、1930年に創立され、ソヴィエト・ラジオ・ネットワークの公式オーケストラとなった。アレクサンドル・オルロフが初代の音楽監督に就任。当初はコンサート形式によるオペラ音楽の演奏が中心であったが、次第に交響作品が重要な地位を占めるようになった。
 創立時から、放送用の範囲を超える独自の演奏活動を展開したため、ラジオ放送のみならずコンサートホールでもその演奏を聴くことができるようになった。1937年には新音楽監督にニコライ・ゴロヴァノフを迎え、彼はその後16年の間に、オーケストラの地位を築き上げ、オーケストラとしての個性を確立した。初期の頃のレパートリーはスタンダード中心であったが、次第に古典作品に限らずオペラ、交響曲、カンタータ、オラトリオ、協奏曲と豊かに広がり洗練されていった。
 1957年にはゴロヴァノフの後任にアレクサンドル・ガウクが就任。マーラーやR.シュトラウス等の大曲のロシア初演を手掛けた。さらに1961年から1974年にかけては、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーが音楽監督を務め、20世紀作品を新たなレパートリーに加えた。そして1974年から現在に至るまで、ウラディーミル・フェドセーエフに率いられている。歴代音楽監督は、いずれも音楽界最高の指揮者であり、オーケストラの芸術性と個性を築き上げる上で大きな功績を残している。
 またその歴史には、ストコフスキー、ムラヴィンスキー、クリュイタンス、アーベンロート等の客演指揮者、ソリストもオイストラフ、リヒテル、ギレリス、レオンスカヤ、バシュメット、トレチャコフ、ネジダーノヴァ、レメシェフ、ギャウロフ、パヴァロッティ、フレーニ、近年ではレーピン、ヴェンゲーロフ、キーシンらトップクラスのアーティストが名を連ねている。
 フェドセーエフの大きな特徴は、音楽に対するひたむきな献身である。「指揮者はオーケストラの流れを全身で把握し、メンバー達に完全な自由を与えている — これは第一級の巨匠にのみ許される勇気である」(ハンブルク新聞、1976年)と評された。
 フェドセーエフは思慮深い真摯な指揮者であり、作品に深みを与え、作曲家の意図を忠実に再現しようと努める。また、古典作品に命を甦らせるだけでなく、現代作品も進んで取り上げている。海外の批評では、オーケストラがロシア作品にとどまらず、レパートリーの幅を広げていることが常に評価されている。1992年にはフェドセーエフの指揮で、ボンのベートーヴェン音楽祭に出演した。この音楽祭には世界最高級のオーケストラが一堂に会したが、批評家たちはマーラーの第4交響曲とベートーヴェンの第7交響曲における演奏が最高であったと絶賛した。
 1993年にはロシア文化省、国際チャイコフスキー協会、チャイコフスキー博物館の任命によりチャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラに名称を改め、ロシアが誇る偉大な作曲家の音楽を世界中のコンサートホール、そして数々のレコーディングで広めるためにますます大きな役割を果たすこととなった。
 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラは、ウィーン、ロンドン、パリ、ミラノ、ローマ、ミュンヘン、フランクフルト、ジュネーヴ、ストックホルム、オスロ、プラハ、東京など世界の主要都市で公演を行っており、また、ザルツブルク、エディンバラ、ロンドン、パリ、香港をはじめとする世界有数の音楽祭にも定期的も招かれている。
 2011 —2012年シーズンにはウィーン・ムジークフェラインでチャイコフスキーの管弦楽曲、協奏曲とショスタコーヴィチの交響曲によるプログラムで3日間ウィーンの聴衆を魅了、大成功を収めた。ムジークフェラインからは2014年9月に再び招聘されプロコフィエフとドヴォルザークのチクルスを行った。
 チャイコフスキー生誕175周年の2015年はモスクワ、サンクトペテルブルクなどロシア国内はもちろんヨーロッパ、アジア各国でコンサートを行った。

開催レポート

11/4(土)「ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ」を開催しました。

11月4日(土)、グランシップ中ホール・大地にて「ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ」を開催しました。今回も県内外から多くのお客様にご来場いただきました。

今回は、第一部でロシアの大作曲家・チャイコフスキー最後の大作「悲愴」を、第二部は静岡公演だけのスペシャルプログラム「三大バレエ音楽~フェドセーエフセレクション~」を演奏するという少し珍しい構成。このユニークな趣向で、チャイコフスキーの音楽をより新鮮に感じていただけたのではないでしょうか。

巨匠・フェドセーエフとオーケストラによる長年の積み重ねを感じる迫力のチャイコフスキー。ハーモニーもさることながら、各パートの奏者によるパフォーマンスも圧巻でした。

曲の終わりには、観客席から演奏者たちを称える長い拍手が贈られました。

ご来場者の皆様からは、「あっという間の2時間。もっと聴いていたかった。」、「打楽器の効果音が秀逸。」、「演奏の迫力がすごい。」「ロシアのオーケストラによるチャイコフスキーはやはり素晴らしかった。」等のコメントをいただきました。

グランシップでは今後も多彩な音楽公演をお届けします!ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

12/15(金)「小曽根真 featuring No Name Horses」

1/12(金)「静岡ガスPRESENTS グランシップ&静響 ニューイヤーコンサート」(締切:11月30日(木)、申し込みはこちらから)

1/19(金)「村治佳織ギターリサイタル ラプソディー・ジャパン」

2/10(土)「グランシップバレンタイン・ジャズ・ライヴ ケイコ・リー」

3/3(土)「N響メンバーによる室内オーケストラシリーズ~バロック編~ 野平一郎新作付き」


写真:グランシップ撮影サポーター 瀧下勇、横田川毅

 

 

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