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ハンヌ・リントゥ指揮フィンランド放送交響楽団
事前レクチャー オーケストラ塾「舘野泉シベリウスを語る」

日時 2015年9月12日(土)14:00開演(13:30開場)
会場 6階 交流ホール
料金 1,000円 ※当日会場にてお支払ください。
問合せ グランシップチケットセンター TEL054-289-9000

フィンランド在住のピアニスト・舘野泉氏を講師に招き、今年生誕150周年を迎えるフィンランドの国民的作曲家シベリウスについて、ピアノ演奏を交えながらお話いただきます。
ハンヌ・リントゥ指揮フィンランド放送交響楽団」をより楽しむためのレクチャーです。

講師:舘野泉
聞き手:浦久俊彦

お申込みはこちら、またはグランシップチケットセンター(TEL054ー289-9000 ※10:00~18:30、休館日を除く)まで。

講師プロフィール

舘野泉 (たてのいずみ)
1936年東京生まれ。1960年東京藝術大学首席卒業。1964年よりヘルシンキ在住。1968年、メシアンコンクール第2位。1981年よりフィンランド政府の終身芸術家給与を得て演奏活動に専念。演奏会は世界各地で3500回以上、リリースされたCDは130枚にのぼる。人間味溢れ、豊かな叙情をたたえる演奏は、世界中の幅広い層の聴衆から熱い支持を得ている。2002年脳溢血(脳出血)により右半身不随となるが、2004年「左手のピアニスト」として復帰。その左手のために第一線で活躍する作曲家より作品が献呈される。2006年左手の作品の充実を図るため「舘野泉左手の文庫(募金)」を設立。以降、委嘱作品を積極的に発表し続けている。1996年外務大臣表彰受賞。2006年「シベリウス・メダル」授与。2008年旭日小綬章受章および文化庁長官表彰受賞。 2010年演奏生活50周年を迎える。NHK大河ドラマ「平清盛」テーマ曲のソリストをつとめる。同年5月から2年間を通じて行った左手ピアノ音楽の集大成「舘野泉フェスティヴァル~左手の音楽祭」では、東京全16回公演でソロ作品から室内楽作品を紹介し、最終回は自身に奉げられた3つのピアノ協奏曲で壮大なプロジェクトを完結。また、ウィーン、ハンガリー、フランス、エストニア、ヘルシンキ、モンゴル、ベルリンにて海外公演を行う。2012年度東燃ゼネラル音楽賞洋楽部門本章受賞。2014年ベルリン・フィルハーモニー・カンマザールでのリサイタルは全聴衆総立ちで讃えられた。 
最新CD「サムライ」(エイベックス・クラシックス)は『レコード芸術』の特選盤に。著書「ピアニストの時間」(みすず書房刊)、「ソリストの思考術/舘野泉の生きる力」(六耀社刊)、「命の響」(集英社刊)ほか。楽譜「左手のピアノシリーズ」(音楽之友社)を出版。南相馬市民文化会館(福島県)名誉館長、日本シベリウス協会最高顧問、日本セヴラック協会顧問、サン=フェリクス=ロウラゲ(ラングドック)名誉市民。
舘野泉公式ホームページ→http://www.izumi-tateno.com
 

開催レポート

オーケストラ塾「舘野泉シベリウスを語る」開講!ピアノ演奏も!

2015年09月12日(土)

本日は、11月3日(火・祝)に開催の「ハンヌ・リントゥ指揮フィンランド放送交響楽団」をより楽しむための事前レクチャーを開催しました。

講師はフィンランドに半世紀以上在住され、78歳の現在も国内外で活躍中のピアニスト舘野泉さんです。

今回は音楽ジャーナリスト・浦久俊彦さんとの対談形式で、シベリウスの音楽について語っていただきました。

舘野さんの北欧との出会いは中学生の頃、古本屋さんで出会ったノルウェーの作家の本だったとのこと。
そして大学卒業後、ヨーロッパの様々な国を巡った後、フィンランドを拠点に音楽活動をするようになったということでした。

フィンランドは他の北欧3ヵ国と異なり、独自の言語であるフィンランド語を持ち、民族叙事詩「カレワラ」に代表される独特の伝承が根付いている土地であるにも関わらず、地理的な状況から長年隣国スウェーデンとロシアから統治されたという複雑な歴史を持っています。(現在は公用語としてスウェーデン語とフィンランド語が使用されています。)

そしてヨーロッパ全体で民族運動の機運が盛り上がった20世紀初頭、シベリウスが作曲した歴史劇「フィンランドの目覚め」が、その後国民に「第二の国歌」として愛される「フィンランディア」となったのでした。
「フィンランディア」はフィンランド人にとって民族の誇りが込められた大切な曲なのですね。

また、今回は資料として舘野さんから写真をご提供いただきました。フィンランドの自然の雄大さが感じられます。

都会での暮らしから平穏を求めて郊外に移り住み、自然と向き合う生活の中でシベリウスの音楽がどんどん静寂に向かっていくという点も興味深いものでした。大自然への信仰が強く感じられる点が日本人と共通しているようでした。

また、今回は舘野さんによるピアノ演奏も。光永浩一郎「サムライ」、吉松隆編曲「フィンランディア賛歌」、カッチーニ「アヴェ・マリア」の3曲が披露されました。
左手による、シンプルかつ情感豊かで心に沁みる演奏でした。

舘野さんのお話や演奏を通じて、シベリウスの音楽の背景となるフィンランドの歴史や自然観に触れることのできたレクチャーでした。

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