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音楽文化等の普及・振興
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開催レポート
音楽
クラシック

チョン・ミョンフン指揮 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団

日時 2013年10月4日(金)19:00開演
会場 中ホール・大地
全席指定
料金 直前割引価格!定価より2割引きでお買い求めいただけます!(※こども・学生はのぞく)
S席 12,000円  ⇒  9,600円
A席 9,500円   ⇒  7,600円
B席 7,000円   ⇒  5,600円  ※B席は当日券の販売がございません
こども・学生 1,000円

※当日券は18:00より、中ホール前で販売致します。
主催 静岡県文化財団、静岡県
問合せ グランシップチケットセンター TEL054-289-9000


チョン・ミュンフン

フランス国立フィル放送ハーモニー管弦楽団

世界的指揮者チョン・ミョンフンが、十八番のベルリオーズの幻想交響曲を世界屈指のオーケストラとともに奏でます。艶やかで絵画的な色彩が魅力的。

音楽監督・指揮:チョン・ミョンフン 
フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団  

●曲目
ストラヴィンスキー:火の鳥組曲(1919年版)
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14

★事前レクチャー
野平一郎のオーケストラ塾 ~ピアノでひもとくベルリオーズの「幻想交響曲」~ 開催。  詳しくはこちら

★チョン・ミョンフンからメッセージ到着!

開催レポート

『10月の音楽公演』開催しました!

2013年10月21日(月)

芸術の秋!ということで、グランシップ10月の音楽公演は、オーケストラと合唱団のコンサートを開催しました。

まず、4日(金)はオーケストラ公演。
『チョン・ミョンフン指揮 フランス国立フィルハーモニー管弦楽団』は大迫力の演奏会となりました。14年目となる指揮とオーケストラのコンビネーション、魅力的なプログラムはもちろんのことですが、ここまで迫力のある演奏はなかなかないのでは、と思わせるような熱の入ったコンサートでした。

アンコールでは大いに盛り上がり、最初から最後までお楽しみいただけたことと思います。

続いて12日(土)は合唱団の公演。
『国立モスクワ合唱団』ではオペラからロシア民謡に日本の歌曲まで、ソロあり、重唱ありと趣向の限りを尽くした、バラエティに富んだコンサートとなりました。
『カルメン』より「カルタの歌」「闘牛士の歌」ではオペラ仕立ての、ロシアのクリスマス曲ではロウソクを手にするなど演出もあり、耳だけなく目でもお楽しみいただけたのではないでしょうか。

もちろんこちらも大迫力のコンサート。合唱団の一人一人の声量たるや、圧倒されるものがあり、独唱から合唱曲までご堪能いただけたことと思います。
また、因幡晃「わかってください」や「浜辺の歌」の日本の歌も大好評をいただき、アンコール「カリンカ」では手拍子も出るなど、最後までお楽しみいただけるコンサートとなりました。

さて、グランシップでは音楽公演が続きます!
11月は下記の2公演。

23日(土)開催『草原の組曲』にはモンゴルの人気グループ「アルガ・ビレグ」がやってきます!大草原×ジャズの響きをお届けします。会場にはゲルも・・・!?








チョン・ミョンフン指揮 フランス国立放送フィル、ついに明日本番!

2013年10月03日(木)

ついに明日チョン・ミョンフンが総勢100名のオーケストラを率いてグランシップにやってきます!すでに東京・横浜・大阪・福岡(本日)と精力的なツアーを行い、各地で大絶賛!明日の静岡では、東京以外では行わない「火の鳥」(ストラヴィンスキー)が演奏されます。他にも超目玉曲の「幻想交響曲」(ベルリオーズ)、「ラ・ヴァルス」(ラヴェル)とフランスものが続きます。フランス絵画の色彩的な音色をフランスのオケ自ら紡ぎだすこのオケに大いに期待してください! そう、ネット(本日まで)でも当日券も今なら直前割引(定価より20%オフ)が適用されます。





10月4日のオーケストラをよりお楽しみいただくために。

2013年09月24日(火)

10月4日の「チョン・ミョンフン指揮 フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団」の公演を前に、9 月14日に「野平一郎のオーケストラ塾~ピアノでひもとくベルリオーズの幻想交響曲~」を開催しました。

静岡音楽館AOIで芸術監督をされている野平一郎先生をお招きし、ベルリオーズの『幻想交響曲』をはじめ、フランスのオーケストラ事情など、普段なかなか聞けないお話を、ピアノを交えながらご講演いただきました。

さて、フランスのオーケストラというと、1828年設立のパリ音楽院管弦楽団にさかのぼります。これはベルリオーズが『幻想交響曲』完成させる2年前のこと。当時、初代首席指揮者のアブネックによって、ベートーヴェンの交響曲がよく演奏されていました。ベルリオーズもこのオーケストラを聴きに出かけ、ベートーヴェンの交響曲第5番をはじめ影響を受けたそうです。ちなみにフランスではこの頃、オペラやバレエが大流行しており、「交響曲」を書くなんて異色なことだったとか。

現在のフランスの主なオーケストラはというと、上記の楽団が発展したパリ管弦楽団(1934年~)、フランス国立管弦楽団(1968年~)、パリ・バスティーユ管弦楽団(1990年~)、そして10月4日グランシップで公演のあるフランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団(1976年~)が挙げられます。設立年を見ると、わりと新しい印象を受けますが、昔から楽友協会・オペラ劇場・放送局を拠点に、もともとあった楽団が合併して今日に至っているようです。

指揮のチョン・ミョンフンは2000年からフランス国立放送フィルの音楽監督を務めており、長年音楽をともにしてきたオーケストラとの演奏が10月、グランシップでお聴きいただけます。ちなみに、その前はパリ・バスティーユ管弦楽団にいたというから、彼のフランス歴はなかなかのようです。もともとはピアニストとしてのキャリアがあり、またヴァイオリニストとチェリストの姉を持つ、音楽家姉弟(トリオが組めちゃう!)。その後、指揮者に転身するのですが、野平先生いわく「オーケストラから悪口が出ない」指揮者なのだとか。これは結構珍しいことだそうですよ。

聴かなきゃ損!な10月4日の公演は以下のようなフランス香るプログラム。野平先生には幻想交響曲は第2楽章「舞踏会」をはじめピアノをふんだんに交えながらお話しいただきました。

ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
ラヴェル:ラ・ヴァルス
ストラヴィンスキー:組曲「火の鳥」(1919年版)

ロシアの作曲家ストラヴィンスキーの『火の鳥』がなぜフランスプログラム?と思われるかもしれませんが、この曲は1910年~パリを中心に活動を始めたバレエ・リュスからの依頼で作曲、初演はパリ・オペラ座で行われました。一夜にしてお客さんを虜にしてしまったとか。
また、なんと言ってもこの3人の作曲家は、管弦楽の魔術師!なんだそうです。

ベルリオーズの『幻想交響曲』は彼自身の失恋体験をもとに書かれた曲で、アヘンを吸った芸術家が見る幻想・妄想の物語が次々と展開していきます。また作曲家自身の解説書、プログラム・ノートというものが存在し、演奏の際はかなり細かなところまで指示があるそうです。第3楽章の「田園の風景」はコールアングレとオーボエによって牧歌がやりとりされるのどかな曲ですが、次第に遠くから雷鳴が聞こえてきます。この雷鳴はティンパニによって表現されるのですが、その演奏法にご注目!とのことですので、お楽しみに。
さて、遠くの雷鳴が近付いてくると、第4楽章「断頭台への行進」へと移っていきます。この行進曲も遠くからだんだんと近付いてきます。まさにオーケストラの遠近法!『幻想交響曲』は初演で成功をおさめ、アンコールがおきたのは第4楽章だったとか。

『幻想交響曲』には作曲家が恋した彼女のテーマがあります。これは全楽章に現れ、はじめの方は第1楽章「夢、情熱」や第2楽章「舞踏会」では、彼が彼女を想うたびに流れる美しい旋律となっています。ところが、最後の第5楽章「サバト(魔女大集会)の夜の夢」になるとE♭クラリネットによる調子はずれのグロテスクな様子へと変わってしまします。野平先生がこの旋律の様変わりっぷりをと、ピアノで弾き比べてくださいましたが、やっぱりE♭クラリネットでないと・・・とのことでしたので、ぜひ本番をお楽しみに。

加えて、この第5楽章は魔女たちの夜会だけあって、彼女のテーマはもちろん、グレゴリオ聖歌『怒りの日』の主題あり、シンフォニーにフーガあり、鐘の音ありと、いろんなところかいろんな音が聞こえてきます。オーケストラに鐘の音を持ち込んだのはベルリオーズがはじめてだそうですが、いくらなんでも教会の鐘は不可能だったため、ピアノ6台でという注文がついていたこともあったそうです(どちらにせよ・・・)。音楽、ひいては音響の域までいったベルリオーズの『幻想交響曲』。「もう、ピアノでは弾き表せない、ぜひ生のオーケストラで!」とのことですので、チケットをお買い上げの方はもちろん、これからという方も、どの楽器がどの部分をどうやって演奏しているかを含め、お楽しみいただければと思います。

ちなみに、『幻想交響曲』は『レリオ』という続きの曲があります。『幻想交響曲』には作品14という番号がついていますが、『レリオ』は作品14bis。同じ作品番号をもつこの曲は、作曲家自身が舞台に出てきてしまいます。さらにぶっとんだことに、ベルリオーズはピアノを弾けなかったそうで、ギターで作曲をしていたんだとか。どれほどのイマジネーションを持っていたのか・・・驚かされますね。

魅力ある公演プログラムは静岡限定となっておりますので、ぜひこの機会にお越しください。
10月4日金曜日、グランシップ・中ホールにて19時より開演です!

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