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伝統芸能の継承
上質で多彩な鑑賞
開催レポート
伝統芸能
能楽

観阿弥生誕680年 世阿弥生誕650年
グランシップ静岡能

日時 2013年1月27日(日)14:00開演
会場 中ホール・大地
料金 全席指定/一般5,000円 学生1,000円
主催 財団法人静岡県文化財団、静岡県、静岡県能楽鑑賞会、静岡新聞社・静岡放送
共催 財団法人観世文庫
協力 株式会社紺文
問合せ グランシップチケットセンター TEL054-289-9000


船弁慶

俊寛

年々人気上昇の「グランシップ静岡能」。
2013年は、能を大成した観阿弥・世阿弥父子の生誕の記念の年。
観世流26世宗家観世清和氏の実弟、山階彌右衛門、観世芳伸両氏によって「平家物語」の舞台である源平の争乱時代を描いた能「俊寛」「船弁慶」を上演します。


演目:能「俊寛」 山階彌右衛門
    「船弁慶」 観世芳伸、藤波重彦
  狂言「薩摩守」 野村又三郎
  仕舞 「砧」   関根祥六


公演当日お着物でご来場いただいた方には粗品プレゼント!

「俊寛」あらすじ

平家討伐の陰謀が露見し、俊寛僧都(シテ)、平判官康頼(ツレ)、丹波少将成経(ツレ)の三人は、九州・鬼界ヶ島へと配流されました。やがて、中宮の安産祈願の御祈祷のため恩赦が行われ、康頼、成経の二人だけが許されることとなり、赦免使が都を出立します。鬼界ヶ島では、康頼、成経が、島に勧請した熊野社を参拝しますが俊寛は、一人信心をせず、流された心境を吐露します。康頼、成経が戻ると、三人は水を酒とみなして互いに酌み交わし、昔の栄華を偲んで、嘆き悲しみます。そこに都よりの赦免使が到着し、俊寛は赦免状を受け取って康頼に読ませます。しかし、赦免になる名前の中に俊寛の名がありません。赦免使は都でも赦免は康頼、成経の二人。俊寛は島に残すようにとの事であったと告げます。「同じ罪で同じ配所。同じく恩赦であるというのに、自分だけが漏れるとは」と俊寛は嘆きます。もう一度赦免状を読んでみても自分の名は無く、書状の巻紙にでも名が書いていないかと見ますが、ある訳もなく、夢なら覚めよと嘆く俊寛の姿は哀れなものでした。やがて時も過ぎ、船の出る時刻となって、康頼と成経は船に乗ります。俊寛はせめて薩摩まで乗せて欲しいという船にすがりますが、赦免使は艪を振り上げて打とうとし、とも綱に取り付くと、綱を切られてしまい、波打ち際に泣き伏す俊寛を残して、船は遠ざかって行くのでした。

「船弁慶」あらすじ

源義経は平家追討に武功を上げますが、その後はかえって兄・頼朝から疑いをかけられ、追われる身となります。義経(子方)は弁慶(ワキ)や従者一行と都を出、摂津国・大物ノ浦より西国へと落ち延びようとします。義経を慕いついて来た静御前を、弁慶は時節柄同行は無理であると、都に戻すように義経に進言し、義経もこれを認めます。弁慶は静(前シテ)を訪ね、義経の意向を伝えますが、これを弁慶の謀と思い、直接会って返事をすると言います。しかし義経の言葉に帰京のことも真実と判り、静は泣き伏します。 義経は弁慶に命じ、これも門出の祝であると酒宴を催し、そこで静も舞を舞います。やがて船出の時となり、静は涙ながらに一行を見送ります。(中入)
一行を乗せた船が海上に出ると、にわかに風が変わり、激しい波が押し寄せ、船頭(間狂言)は必死に船を操ります。そこに壇ノ浦で滅びた平家の一門の亡霊が、波に浮かぶように現れます。中でも平知盛の亡霊(後シテ)は、長刀を持って襲い掛かって来ますが、義経も果敢に応戦します。弁慶は刀では叶わないと、数珠を揉んで五大明王を念じると、亡霊もついには波間へと惹かれるように姿を消して行くのでした。

観阿弥生誕680年 世阿弥生誕650年

ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている「能楽」。このうち「能」はそれまであった芸能や神事など様々な要素を取り入れ、室町期に観阿弥・世阿弥父子によって大成されました。2013年は『観阿弥生誕680年・世阿弥生誕650年』を迎えます。初代・観阿弥、二代目・世阿弥によってはじまった能楽の最大流派・観世流では、その後も「伊勢物語」や「源氏物語」、「平家物語」など、日本を代表する多くの文学作品や時代背景をもとに作品が上演され、現在も26世宗家観世清和氏を中心に、観阿弥・世阿弥父子以来の“伝統”を継承し活動しています。
今回、『観阿弥生誕680年・世阿弥生誕650年』の記念の年に、26世宗家観世清和氏実弟・山階彌右衛門、観世芳伸両氏によって、「平家物語」の舞台である『源平の争乱時代』を描いた能「俊寛」、「船弁慶」をグランシップで上演します。

開催レポート

「グランシップ静岡能」チケット完売で公演終了しました!

2013年01月28日(月)

1/27(日)に開催された「グランシップ静岡能」。
今年度のグランシップ伝統芸能シリーズ「源平の争乱」の最後を締めくくりました。

チケットも全席完売!年齢問わず多くの方にご来場いただきました。

伝統芸能シリーズで行っている、「お着物でご来場の方に粗品プレゼント」もすっかり定着し、お着物姿の男性、女性で会場内も大変華やかに。

今回の公演は観世流の能「俊寛」「船弁慶」など。
「俊寛」では、流刑となっていた俊寛僧都のもとに船がやってきます。

しかし、俊寛僧都だけが船に乗ることを許されないという場面、

俊寛僧都の絶望感が印象的です。

そしてもう一番の「船弁慶」。
こちらは、華やかな静御前の舞があったり、義経と知盛の怨霊との立ち回りの場面があったり、めくるめく場面に引き込まれました。

能は難しいと思われることも多いですが、600年以上の歴史のある芸能です。
すべてが分からなくても、とにかく見てみるのが一番!
今回はチケットが完売となりました。

新年度の「グランシップ伝統芸能シリーズ」も、より楽しんでいただけるようグランシップスタッフがアイデアを出しています。
決まり次第順にお知らせしますので、楽しみにお待ちくださいね!!





今回の「グランシップ静岡能」のトリビア【その5】

2013年01月23日(水)

 いよいよ今週末、1月27日(日)に開催される「グランシップ静岡能」について、見どころなどを紹介しているこちらのブログ、これまで演目や能の背景などをご紹介してきましたが、今回は公演当日のちょっとオトクなお知らせです。

もうすっかり定着してきてご存じの方も多いと思いますが、「グランシップ伝統芸能シリーズ」は、公演当日お着物でご来場の方にはちょっとしたプレゼントをご用意しています。

お着物を着たいなと思ってもなかなか着る機会がなかったりしますよね。ご家庭で眠っているお着物は少なくないと思います。
そんなお着物、伝統芸能の公演を観に行くとなれば堂々と(笑)着ることができますね!

グランシップの「伝統芸能シリーズ」も回を重ねるごとに、お着物でのお客様が増えています。

最近は男性のお着物姿も増えてきているので、会場もとても華やかです。

「きもの男子」という写真集なんかもでていますからね!

是非、1/27(日)「グランシップ静岡能」もお着物でどうぞ。

残席は本当にわずかとなっています。グランシップホームページからもチケットの購入ができますので是非ご利用くださいね。




今回の「グランシップ静岡能」のトリビア【その4】

2013年01月13日(日)

 新年1月27日(日)に開催される、「グランシップ静岡能」について、見どころなどを紹介しているこちらのブログ、前回は「俊寛」についてご紹介しましたが、今回は「船弁慶」についてです。

前回ご紹介した「俊寛」は、鬼界ヶ島へ配流となった俊寛僧都の悲しみや絶望感が表現されていて、観る者の心にずーんとくる演目ですが、もうひとつの演目「船弁慶」は、義経を慕う静御前という女性が登場し、舞を舞うシーンがあったり、義経が平知盛の怨霊と戦うシーンがあることから衣装や舞などの見た目の美しさと、立ち回りの躍動感の両方が楽しめる演目となっています。

またこの演目の、静御前、平知盛の怨霊などの登場人物の取り上げ方に注目するのも能の面白さです。
歴史上の主役である義経はこの能では脇役。

この演目の主役は静御前と平知盛の怨霊。今回の「グランシップ静岡能」では、二人の能楽師がそれぞれを演じますが、主役のシテ方が前半と後半で両方を演じわけることも珍しくありません。
前半は義経に想い焦がれる役、後半は義経に怨念をぶつける役という全く反対の気持ちの人物です。

演じる能楽師の気持ちの切り替えは一体どうなっているのでしょうか。
こういったことも知りながら能を見てみるのも楽しみ方の一つですよね。

1/27(日)「グランシップ静岡能」
本当に残席わずかとなっています。グランシップホームページからもチケットの購入ができますので是非ご利用くださいね。
サークルKでのお引き取りでも手数料は無料です。





今回の「グランシップ静岡能」のトリビア【その3】

2013年01月07日(月)

 新年1月27日(日)に開催される、「グランシップ静岡能」について、見どころなどを紹介しているこちらのブログ、今回は6月の「歌舞伎鑑賞教室」でも上演した演目「俊寛」についてご紹介します。

歌舞伎と能、どんなところを見比べるとおもしろいのでしょうか。

グランシップでは「グランシップ伝統芸能シリーズ」として、1年間を通して歌舞伎、能、文楽と多彩な伝統芸能を楽しむことができます。
もちろんセット券もご用意し、毎年完売となるほど人気のシリーズ。

今回の静岡能で上演する「俊寛」は、6月に行われた「歌舞伎鑑賞教室」でも上演され、「グランシップ伝統芸能シリーズ」では初めて同じ演目を上演し、それを見比べることが可能となりました。

主人公の俊寛僧都は、平清盛打倒を画策し失敗した結果、丹波少将成経、平判官康頼と共に鬼界ヶ島に流刑となります。
そこでつらい孤島での生活を送るのですが、その後罷免船が現れ、俊寛以外は都に帰ることに・・・。
歌舞伎では成経の恋人を乗せるために、俊寛は自ら孤島に残るというお話となっています。
さらに俊寛の妻は都で亡くなっているというエピソードも含まれ、更なる絶望感をあらわにして終わります。

しかし能では、罷免状そのものに俊寛の名前がなく、罷免状の裏や巻紙を確認したり、俊寛の焦りや嘆きを表現しています。
船が出る最後の最後まですがりつきますが、何をしても追い払われて波打ち際で泣き伏せるのです。
能「俊寛」では、能独特の優雅な舞や華やかさはなく、動きをできる限り少なくした能の世界観で、その絶望感を表現しています。

歌舞伎では、絶望感の中にも自ら孤島に残る英雄らしさが含まれますが、能では絶望の淵に追いやられた人間臭さのようなものを感じる事ができるあらすじとなっています。

1/27(日)「グランシップ静岡能」
本当に残席わずかとなっています。グランシップホームページからもチケットの購入ができますので是非ご利用くださいね。
サークルKでのお引き取りでも手数料は無料です。





今回の「グランシップ静岡能」のトリビア【その2】

2012年12月22日(土)

 新年1月27日(日)に開催される、「グランシップ静岡能」について、見どころなどを紹介しているこちらのブログ、今回は今年の演目についてご紹介します。

今年の「グランシップ伝統芸能シリーズ」は、6月に歌舞伎鑑賞教室、9月に能楽入門公演、10月に文楽、そして次の静岡能というシリーズになっています。
テーマは「源平の争乱」。
歌舞伎では、平家に対しての謀叛の企てのために流刑となった俊寛、能楽入門公演では平清経、文楽では平家滅亡後の源義経などが登場しました。

源平の時代はそれほど長い年月というわけではありませんが、その時代を生き抜いた人物たちを元に作られた伝統芸能も多いということからも魅力ある人物が多いという事も分かりますね。
いわゆる、勝った者だけが取り上げられるのではないところが日本人独特の感性かもしれません。NHKの大河ドラマ「平清盛」もいよいよ明日最終回を迎えます!

今回の「グランシップ静岡能」も、「伝統芸能シリーズ」今年度最後の公演。

今回の演目、能では6月に歌舞伎でも上演した「俊寛」、義経や静御前、弁慶などが登場する「船弁慶」を上演します。「俊寛」は歌舞伎と能の見比べもおもしろいです♪
また狂言は「薩摩守」。こちらは平忠度の名前がカギとなる演目。

実はこの3つには共通の「船」というキーワードが隠されています。
なぜ「船」なのでしょうか…。

その答えは簡単!!
グランシップで上演する「グランシップ静岡能」だからです。
ちょっとした遊びゴコロですねー。
ご覧いただいた後、ご家族やお友達とお話するネタにどうぞどうぞ!

1/27(日)「グランシップ静岡能」
残席わずかとなっています。グランシップホームページからは年末年始の日にちや時間を気にせずにチケットの購入ができますので是非ご利用くださいね。





今回の「グランシップ静岡能」のトリビア【その1】

2012年12月15日(土)

 毎年1月の恒例行事となっている「グランシップ静岡能」。
「グランシップ伝統芸能シリーズ」の最後を飾る公演としても、人気があります。

これまで、何度か能の公演を観たことがある方も、はじめてという方も「グランシップ静岡能」を楽しむためのポイントを少しずつご紹介していきましょう。

まずはじめに、公演名にも入っているように、2013年は「観阿弥生誕680年世阿弥生誕650年」の記念の年。

能は1300年ほど前に中国から伝わった散楽や田楽の影響を受けて、650年前に現在のスタイルに近いかたちになりました。
その能を大成したのが、教科書などで一度は聞いたことがある観阿弥・世阿弥の親子。つまり現在の観世家の先祖ですね。

今回の「グランシップ静岡能」はその観世流で上演。また、観世宗家の実弟である山階彌右衛門、観世芳伸両氏が出演します。
観阿弥世阿弥の時代は、室町幕府の時代。そんなイメージを頭の片隅に置いて舞台を観てみると、能楽がその歴史の中で脈々と受け継がれてきているのを実感できるかと思います。
観世文庫さんのホームページでも様々なことを紹介しています。
http://www.kanze.net/

能は、足利義満から織田信長、秀吉、家康と代々の時の権力者に好まれて支えられてきました。江戸時代には式楽として幕府のいろいろな行事の最後に行われたそうです。

能楽という伝統芸能としての魅力はもちろんですが、芸術文化をきっかけにその歴史や背景などを知ることも、文化を楽しむポイントのひとつですね。
まだ触れたことのないものに触れてみる、その一歩は生活を豊かにしてくれます。


「グランシップ静岡能」は1/27(日)14時より開演。





新年最初の舞台鑑賞はグランシップで!

2012年12月13日(木)

今年も残り3週間。そろそろ新年のことを考える季節となりましたね。

グランシップでは、1月に恒例の「グランシップ静岡能」を開催します。

2013年は、能楽を大成した観阿弥世阿弥父子の生誕記念の年。
能ってよく分からないけど、“観阿弥”、”世阿弥”って教科書に載っていたなぁーと思ったみなさん、知識はさて置き、何よりも一度ライブでの鑑賞をオススメします。

今回ご出演される能楽師の中の、山階彌右衛門さん、観世芳伸さんは、観阿弥世阿弥の意思を後継している観世流26世宗家観世清和氏の実弟にあたります。

観阿弥、世阿弥の代から、およそ650年。

その長い年月をかけて、受けつがれているもの目の前で観ることができると思うと、なんだか感慨深いものを感じずにはいれらません。

今回の演目は、能「俊寛」「船弁慶」、狂言「薩摩守」、仕舞「砧」。

24年度の「グランシップ伝統芸能シリーズ」のテーマ『源平の争乱』に合わせたものでそろえてあります。

新年最初の舞台鑑賞は、是非グランシップで。
お友達やご家族とご一緒にどうぞ。

当日お着物でご来場の方には、粗品のプレゼントもご用意してあります。

お着物の方がたくさんいらっしゃる伝統芸能公演では、会場も華やかな雰囲気に!
最近は男性のお着物姿の方も増えていますよ。

ご夫婦でお着物を着てお出かけなんて、ちょっと優雅なひとときですね!
チケットのご予約はお早めにどうぞ。

1月27日(日)、14:00から中ホールで開演です。
グランシップ伝統芸能シリーズ
観阿弥生誕680年世阿弥生誕650年「グランシップ静岡能」

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